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ランニングステッチとは?
ランニングステッチは、いわゆる普通の縫い方です。刺し始めは、裏地から表へと針を出し、糸を通します。刺し始めは、対象となるラインを刺し終わった後に処理して頑丈に片付けます。とりあえずはそのまま刺繍を進めます。
通常の縫い方と同じとはいえ、ランニングステッチがきれいな刺繍となるためには「長さ」が重要です。針を刺して抜く際に、裏も表と同じ長さになるように針を出していきます。この長さが揃うときれいに見え、刺繍としてデザインするときに良い作用があります。
均等に長さを出すのが難しい場合、事前にチャコールペンで点やしるしを付けておき、その点に従って縫い針を出していくと綺麗に仕上がるでしょう。慣れれば同じ間隔を目分量で開けられるようになるはずです。
刺し始めと刺し終わり
ランニングステッチで刺し始めと刺し終わりを固定する場合、すでに刺した糸に後からくぐらせる方法を取ります。刺し終わりを布の裏側に入れた後、縫い目にくぐらせて糸の残りを絡ませていきましょう。3~4回くぐらせると固定できるはずです。
刺し始めの部分も同様に、開始地点から続く部分へとくぐらせていきます。そのため、刺し始めには10センチほど糸を残して放置しておき、最後にもう一度針を通して作業します。数回くぐらせると、見た目には隙間の無いステッチやサテンステッチのように見えます。
これによって、玉止めよりスマートで、見た目も感触も邪魔にならない糸止めが可能です。他のステッチがあればそこにくぐらせて固定するのも良いでしょう。玉止めでも問題はありませんが、見た目がスマートで後が残らないのはこの糸をくぐらせる方法です。
刺し始めや刺し終わりを楽しむのも刺繍の醍醐味の一つです。糸が固定されれば問題ありませんが、出来るだけ綺麗でスマートな糸を止められる事によって、プロフェッショナルで満足感のある仕上がりになります。
糸の間隔を意識しよう
ランニングステッチで重要なのは糸の間隔です。線や縁取りで非常によく多用されるランニングステッチであるため、間隔を一定に保ち、見た目が美しくなるように練習を心がけるようにしてください。玉止めがおすすめでないのはこれも関係しています。
玉止めは、その仕組みゆえに引っ張る動作を取らなければならず、糸が引っ張られて刺繍が台無しになってしまうこともあります。優しく玉止めするよりは、すでに縫った後に針をくぐらせる方が簡単で見た目もスッキリしているためおすすめです。
いずれにしても、糸の間隔が仕上がりを左右するといっても過言ではないでしょう。