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刺繍に向いている布
刺繍に夢中になり始めると、布の種類や質にも関心を持つようになります。地元の布屋さんを覗いてみて、今まで関心のなかった布にも、こんなにたくさんの種類があるんだと感動するかもしれません。
通常の布として高価なものは、1メートル単位で5,000円を軽く超えるものもあり、布の世界の奥深さに思いを馳せる良い機会となります。刺繍に向いている布は、何より「作業しやすい布」です。もちろん、作業しにくい布でも刺繍は不可能ではありません。
技術的に上達するにつれ、いつかはきっと挑戦できるようになるでしょう。それでも基本的に、今の自分のレベルで作業しやすい布を選ぶようにしてください。
作業しやすい布とは、「折り目やマス目が均等で揃っている」「分厚過ぎない、あるいは薄すぎない」「伸び縮みしにくく、形が安定している」「図案やデザインを写しやすい」などの条件を満たす布です。それぞれの特徴を見ていきましょう。
それぞれの特徴は?
折り目が均等で揃っている布は、文字通りマス目を数えるようなクロスステッチやランニングステッチなどの刺繍に最適です。ハリがあって刺しやすく、間隔が変わらないため刺繍の完成イメージをずっと持つことが出来ます。
これが麻やリネン、ガーゼなどの生地の場合、折り目が変化したり動いたりするため、作業は非常に難しくなります。これらの生地は、基本的に作業前に目を揃える必要があり、その点でも作業の難易度を上げてしまいます。
分厚い布、あるいは極端に薄い布も刺繍が難しくなります。分厚いと針が通りにくく力が必要で、ケガや破損の原因となります。薄いと布にシワが寄りがちで、きれいに刺繍するのがやはり困難です。
力加減のしやすい丁度いい布を見つけてください。同じ理由で、伸び縮みする布も刺繍が難しくなります。針を通そうと力を入れると歪んでしまったりするため、あまり伸縮性のない布が理想的です。
加えて、図案を写して作業することが基本であるため、チャコールペンなどでしるしを付けられる布が良いでしょう。転写しにくいと作業が始められない場合があります。
布の価格
こういった布の価格は、安いもので1メートル辺り500円を切るものもあります。インターネット通販などで簡単に見つけられるでしょう。
高いとやはり3,000~5,000円といった価格帯になりますが、ご自分の好みに合うかどうか、作業がしやすいかなどを見極めて購入すると良いでしょう。
安価なものが悪いわけではなく、作業の効率に良いという事が重要です。