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色落ちさせない洗い方
洗濯の色落ちを防ぐには、少々手間がかかりますが、お酢を使った洗浄方法が最善です。ぬるま湯とお酢を使用して優しく洗っていくことで、色止めと洗浄の効果を出していきます。
まずはお湯とお酢を半々から7:3の割合で混ぜ合わせます。汚れの程度に応じて割合を変えましょう。混ぜたら塩を一つまみ入れ、色止め液としての効果を持たせます。
ここに洗いたい刺繍製品を漬けて、色落ちしないように液を染み込ませていきます。次に、お湯と洗剤を混ぜた中に入れ指で優しく洗います。くれぐれもゴシゴシとこすったり、もみ洗いのような作業はやめましょう。
使用する洗剤も中性洗剤を使用してください。アルカリ性の洗剤を使用すると黄ばみが発生して落とせなくなることがあります。
それを水道水で優しくすすぎ、汚れが落ちていなかったら、お酢を混ぜたほうにもう一度漬けてから洗います。すすいだ後は陰干しで乾かしましょう。干したら、お酢の臭いはやがてなくなります。
刺繍を守る洗濯
ほつれには、どのように対処すると良いのでしょうか?洗濯時に最もほつれの危険性が高まりますが、これは裏返ししてネットに入れて洗濯をすることで、かなりの程度防ぐことが出来ます。
洗濯中は水の重みや動きで負荷がかかり、刺繍部分にもかなりの負担になります。裏返しにすることで、摩擦から守ることになり、ネットに入れたら裏返った状態のままで洗いを続けられます。
刺繍を守るには、脱水の時間にも注意してください。通常の脱水にかけてしまうと、生地が伸びることで刺繍が型崩れを起こし、やはり糸が切れたりほつれたりする原因となります。脱水の時間を短くするか、濡れていてもそのまま干してしまう方が安全です。
色落ちさせない原理
色落ちさせないコツは、「60℃以上のお湯に2回漬けること」とされています。お湯に漬けるとむしろ色が出てきそうな気がするものですが、湯で高温にさらすことで色を止める効果が知られています。
これは糸に使われている染料にもよる場合があり、使用する糸の種類やメーカーによって変わってきます。少し面倒かもしれませんが、せっかくのお気に入りの刺繍製品を綺麗に保つために、洗う際は少しだけ手間をかけるようにしましょう。
冒頭でも触れたとおり、塩も色を止める効果を持っています。塩はナトリウムそのものであり、さらにはマグネシウムなどのミネラルを含んでおり、これらの元素が染料の成分と結合し安定させるためだと言われています。中性洗剤と合わせて色落ちを防いでいきましょう。