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手作りによる耐久性の無さ
耐久力の無さが挙げられます。刺繍がきれいに決まると、お気に入りのシャツやアイテムはより一層愛着がわくものです。しかし刺繍糸のデザインには限界があり、毎日着るようなシャツに入れた刺繍は長持ちしないのが欠点です。
矛盾するようですが、刺繍は本来とても耐久力があります。これはプロや機械が入れた頑丈な刺繍のことで、こういったタイプの刺繍は非常に強いのが特徴です。
しかし自分で入れた刺繍や、特にチェーンステッチなど柔らかなデザインの刺繍の場合、糸が傷みやすくなってほつれや色落ちの原因となります。
これではせっかく入れた刺繍も、洋服を台無しにするだけの付き物になってしまい、入れる前より悪い状態になる危険性もあります。
おすすめの洗濯方法
刺繍へのダメージが最も大きい洗濯から守るには、裏返してネットに入れて洗うようにする必要があります。洗濯での摩擦や刺激によるほつれや色落ちから守れるようになるためです。
また、この方法では刺繍の膨らみや立体感、ハンドクラフトらしい柔らかさを保持することも可能です。5~10年と長期にわたって使用していると流石に傷みの一つや二つはくるものですが、こうした洗濯の際のひと手間でかなり刺繍の耐久性を増すことが可能になります。
糸の切れとデザインの型崩れを防ぐには、この方法が一番です。加えて、洗濯時の脱水の時間にも気を付けましょう。脱水の時間が長くなってしまうと、刺繍の方が崩れてしまいがちです。
脱水では、濡れて重くなった状態で衣服が引っ張られるため、刺繍の部分にもかなりの負荷がかかります。その服を洗濯機から取り出す際にも、水の重みで通常より大きな伸縮が発生するため、やはり刺繍が負荷で傷んでしまいがちです。可能であれば、脱水前に服を取り出して干すことをおすすめします。
デザイン上の限界
洋服の扱い以外にも刺繍の注意点があります。そもそも、刺繍はあまり大きなデザインには向いていません。
ワンポイントや小さなアクセントになるような模様は刺繍の得意分野ですが、大きい模様は糸が緩んだり突っ張ったりしがちで、クオリティーを保つのは非常に難しいものです。
どうしても小さいデザインや、ちょっとした文字やロゴなどの刺繍になってしまうものです。細かすぎるデザインも、刺繍では再現できない場合があります。
針や糸の太さ、布地に開ける穴などにより、小さなデザインが不可能なことも多々あります。刺繍はハンドクラフトらしい温かみがありますが、針による手作業ゆえの制約もあります。