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サテンステッチの方法 その1
サテンステッチとは、面を埋めるように刺す刺繍の技法で、厚みを表現したりベースとなる場所を埋めていくのに適しています。刺し始めは、埋める場所の内側にバックステッチで留めておきます。
サテンステッチは、面積の広い部分から狭い方に向かって刺していき、左右対称のデザインの場合は中心から始めて左右どちらかに展開し、片方が終わったらもう一度中心に戻ってもう片方を埋める事が基本です。サテンステッチで丸を作る場合で考えてみましょう。
糸を裏地で留めたら、表の対象となる部分の端の部分に針を出して縫い始めます。この時、丸のラインとなる部分のどこかに糸が出ているはずですが、その出した糸をそのまま向かい側のラインのところに刺して線を引きます。ちょうど対角線上に一本線を通すような見た目となります。
サテンステッチの方法 その2
針を裏地に通したら、糸を引いて余分なあまりを無くしていきます。この時、糸がそれなりの距離を渡って宙に浮いていることになります。糸のハリ具合を調節し、布が引きつったり糸がたるまないように注意してください。
次は最初に針を出した場所に戻り、糸幅分だけ横にずらして再び対角線上に刺していきます。これを端まで繰り返していくと、半月のように丸の半分が埋まっていくはずです。端まで到達したら、もう一度最初に糸を出した場所まで戻り、もう半分を同じように埋めていきます。
この時、裏地の糸にくぐらせて最初の場所に戻るようにしてください。途中で糸が足りなくなったら、裏で玉止めなどをして糸を交換します。刺し始めは糸を残しておき、やはり後で裏糸にくぐらせるなどの処置で留めていきましょう。指定の場所を埋めたら完成です。
綺麗に仕上げるコツ
サテンステッチは塗り絵のように面積を埋めていく刺繍であり、楽しくて好きだという方も大勢いらっしゃいます。布が突っ張ったり糸が緩んだりすると非常に見た目が悪くなってしまうため、糸が渡る距離の長い大きなデザインや刺繍には向いていません。
むしろハートや太陽の中心など、みっちりと存在感を出したい小さな場所に適した刺繍です。糸を何度も似たような場所に通していくため、比較的強度や硬さを出せるという特徴もあります。
きれいに見せるには、糸を出す場所と刺す場所を揃え、輪郭が揃うようにするのがコツです。糸の出る場所が揃っていないと、面は埋まっているものの外側のラインがガタガタという見た目になってしまいます。
サテンステッチでは輪郭がすべてです。糸の出し入れの場所には十分注意して作業を進めましょう。